ジムで誰も教えてくれない3つのこと|重さの決め方・マシンのシート調整・スクワットのフォーム
ジムに通い始めた人から、現場で本当によく聞かれる質問があります。
「どれくらいの重さでやればいいんですか?」
「このマシン、座る位置ってどこですか?」
「スクワット、これで合ってますか?」
どれも、ジムに入会しただけでは誰も教えてくれません。マシンに説明のシールは貼ってあっても、自分の体に合わせた答えは書いてない。だから多くの人が、なんとなくの重さで、なんとなくの位置に座って、なんとなくのフォームでトレーニングをしています。
フィットネス業界で7年間、現場で見てきて断言できるのは、この3つが合っているかどうかで、同じ時間トレーニングしても結果がまったく変わるということです。
この記事では、初心者がつまずきやすいこの3つを、今日のトレーニングからすぐ使える形でまとめます。
①重さの決め方|「あと2回できる重さ」が基準
軽すぎても、重すぎても効かない
重さ選びで多い失敗は2パターンです。
– 軽すぎる:20回でも30回でもできてしまい、疲れるし使った感はあるが、筋肉に十分な刺激が入らない
– 重すぎる:反動を使わないと上がらず、フォームが崩れて狙った筋肉に効かない。怪我のリスクも上がる
ジムでよく見るのは、実は後者です。周りの人の重さを見て、つい同じくらいを付けてしまう。でも、重さは他人と比べるものではありません。
基準は「10回やって、あと2回できるくらい」
初心者におすすめの基準はシンプルです。
正しいフォームで10回やったとき、「あと2回くらいならできる」と感じる重さ。
これが、筋肉にしっかり刺激が入りつつ、フォームを崩さずに済むちょうどいいラインです。
– 10回やって、まだ5回以上できそう → 軽すぎる。重さを上げる
– 10回に届かない、または最後の数回でフォームが崩れる → 重すぎる。重さを下げる
最初のうちは「あと何回できるか」の感覚がつかみにくいので、迷ったら軽い方を選んでください。軽すぎて失敗することはあっても、軽すぎて怪我をすることはまずありません。
決め方の手順
初めてのマシンや種目では、こう進めると失敗しません。
1. 明らかに軽い重さで10回やって、動きを確認する(ウォームアップ)
2. 1〜2段階上げて10回。余裕があるか確認する
3. 「あと2回できる」くらいになったら、その重さで本番のセットに入る
これを1回やっておけば、次からはその重さからスタートできます。スマホのメモに重さと回数を残しておくのがおすすめです。
重さを上げるタイミング
同じ重さを続けていると、だんだん楽になってきます。これは体が強くなった証拠です。
目安は、全セットで12回できるようになったら、次回から1段階重くする。重くしたら回数は一時的に落ちますが、また10回、12回と伸ばしていけばいい。この繰り返しが、筋肉を成長させ続けるいちばん確実な方法です。
②マシンのシート調整|「関節」と「軸」を合わせる
なぜシート調整が大事なのか
マシンは、決まった軌道で動くように作られています。その軌道は、体の関節の動きと合わせて設計されています。
ところがシートの高さや背もたれの位置が合っていないと、関節とマシンの動く軸がずれます。するとどうなるか。
– 狙った筋肉に効かない
– 関節に変なストレスがかかり、痛みが出る
「このマシン、なんか効かないな」と感じていたら、原因は重さではなくシート位置かもしれません。
基本ルールは1つ
シート調整の考え方は、どのマシンでも共通です。
動かす関節と、マシンの回転軸(支点)を合わせる。
マシンには、動くときに回転する「軸」があります。この軸と、自分が動かす関節の位置をそろえるのが基本です。
よく使うマシン別のポイント
レッグエクステンション(太ももの前)
– 膝の関節と、マシンの回転軸を横から見てそろえる
– すねのパッドは、足首の少し上に当たる位置に
チェストプレス(胸)
– 座ったとき、グリップが胸の真ん中〜少し下の高さに来るようにシートを調整
– グリップが肩の高さにあると、胸より肩に効いてしまいます
ラットプルダウン(背中)
– 太もものパッドを、太ももに軽く密着する高さにする。浮いていると体が持ち上がってしまいます
– 座った状態で腕を伸ばし、バーに無理なく手が届く位置に座る
ショルダープレス(肩)
– グリップが肩の高さか、少し上の顎(あご)の高さに来るようシートを調整
– 低すぎると肩に負担がかかりやすく、怪我の原因になります
レッグプレス(脚)
– 背もたれの角度とシートの位置で、膝が深く曲がりすぎない・浅すぎない位置に
– 下ろしたときにお尻が浮いて腰が丸まるなら、深すぎるサインです。動作中、肩甲骨とお尻は背もたれにつけて、腰の後ろに少し隙間ができる状態を維持できるような可動域にしましょう。
調整したら、数字を覚えておく
多くのマシンには、シートの高さに番号が振ってあります。一度ちょうどいい位置が見つかったら、重さと一緒にメモしておきましょう。次回から毎回迷わずに済みます。
③スクワットのフォーム|まず押さえる4つのポイント
スクワットは「キング・オブ・エクササイズ」と呼ばれるほど効果の高い種目ですが、そのぶんフォームの差が結果と怪我のリスクに直結します。細かいことは山ほどありますが、初心者がまず押さえるべきは4つです。
ポイント1|足幅とつま先の向き
– 足幅は肩幅くらい
– つま先は少し外側に向ける(まっすぐ前より、やや開く)
この足幅だと、しゃがんだときに股関節が詰まりにくく、深くしゃがみやすくなります。
ポイント2|膝はつま先と同じ方向に
しゃがむとき、膝がつま先と同じ方向に向くよう意識してください。
特に多いのが、膝が内側に入ってしまうパターン。これは膝を痛める原因になりやすいので、「膝を少し外に開くように」意識するとちょうどよくなります。
なお、「膝がつま先より前に出てはいけない」とよく言われますが、これは必ずしも正しくありません。足の長さや体の構造によっては、膝が前に出る方が自然です。無理に膝を後ろに残そうとすると、かえって腰に負担がかかることがあります。大事なのは膝の「向き」です。
ポイント3|お尻と膝を同時に曲げる
しゃがむときは、お尻を後ろに引く動きと、膝を曲げる動きを同時に行います。
– 膝だけを曲げる → 膝に負担が集中し、かかとが浮きやすい
– お尻だけを引く → 上半身が前に倒れすぎて、腰に負担がかかる
椅子に座るイメージで、両方をバランスよく動かすのがコツです。
ポイント4|背中を丸めない・お腹に力を入れる
しゃがんでいる間も、背中はまっすぐを保ちます。背中が丸まった状態で重さを扱うのが、腰を痛めるいちばんの原因です。
そのために必要なのが腹圧。しゃがむ前に大きく息を吸い、お腹を内側から膨らませるように力を入れて、体幹を固めます。
重さが増えてきたら、この腹圧を助けてくれるのがトレーニングベルトです。ベルトの選び方と使い方は、こちらの記事で詳しく解説しています。↓
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どこまでしゃがめばいいか
目安は、背中がまっすぐなまま、かかとが浮かずにしゃがめるところまでです。
最初から深くしゃがもうとして、最後に腰が丸まったりかかとが浮いたりするなら、そこが今の限界。無理に深くするより、正しいフォームを保てる深さで行う方が安全で、結果的に効果も出ます。
足元も大事
スクワットがふらつく原因の半分は、実は靴です。クッションの柔らかいランニングシューズでは、床を踏む力が逃げて安定しません。ソールが平らで硬い靴に変えるだけで、フォームが見違えるほど安定します。
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自分のフォームは動画で確認する
最後に、いちばん効果のある方法を。スマホで横から動画を撮ってください。
自分では背中がまっすぐなつもりでも、動画で見ると丸まっている。膝が内に入っている。これは本当によくあります。動画で確認する習慣がある人は、フォームの上達が圧倒的に早いです。
まとめ|3つを合わせるだけで、トレーニングの質が変わる
– 重さ:「10回やって、あと2回できる」重さが基準。全セット12回できたら重くする
– シート調整:動かす関節とマシンの回転軸を合わせる。位置は番号でメモ
– スクワット:足幅は肩幅、膝はつま先と同じ向き、お尻と膝を同時に、背中はまっすぐ
どれも地味なことですが、この3つが合っていないまま何ヶ月続けても、体はなかなか変わりません。 逆に言えば、ここを合わせるだけで、同じ時間のトレーニングでも結果が大きく変わります。
次にジムに行ったら、まず1つだけ試してみてください。いつも使っているマシンのシートを合わせ直すだけでも、効き方の違いに驚くはずです。
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