プロテインの選び方完全ガイド|トレーナーが「エッグプロテイン」を一番に推す理由
「プロテインといえばホエイ」
これは、ほぼ常識のようになっています。実際、店頭でもネットでも、並んでいる商品の大半はホエイプロテインです。
ただ、フィットネス業界で7年間、現場でお客様の体づくりを見てきた立場から言うと、私が一番に推しているのはエッグプロテインです。
理由はシンプルで、そもそも日本人の多くは、乳製品を消化するのが得意ではないからです。
この記事では、なぜエッグプロテインを推すのか、他の種類とは何が違うのか、そしてどう選べばいいのかを整理します。
ホエイを否定するわけではありませんが、「なんとなくホエイ」で選んでいる人には、一度立ち止まって考えてみてほしい内容です。
その前に|プロテインは何のために飲むのか
前提を確認しておきます。プロテインはあくまで補助です。食事で十分なタンパク質が摂れているなら、無理に飲む必要はありません。
トレーニングをしている人の場合、体重1kgあたり1日1.6〜2.0gが一般的な目安とされています。体重70kgなら112〜140gです。
鶏むね肉100gに含まれるタンパク質は約23g。つまり毎日500g以上の鶏むね肉に相当する量を、他の食材と組み合わせて摂ることになります。現実的に考えて、これを毎日は続きません。
だから1日1〜2杯を粉で補う。これがプロテインを使う理由のすべてです。
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なぜホエイを第一候補にしないのか
ここが本題です。
日本人の7〜9割は、乳糖を分解するのが苦手
牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素を「ラクターゼ」といいます。この酵素は、多くの哺乳類で成長とともに働きが弱まります。
そして日本人を含むアジア人は、大人になるとこの酵素の活性が下がる人が多い。各種の調査によりますが、日本人の成人の約7割から9割が、いわゆる乳糖不耐の体質を持っているとされています。
ホエイプロテインは牛乳由来です。特に最も安価で普及している「WPC」タイプには、この乳糖が残っています。
「合わない」ことに気づいていない人が多い
ここが現場で感じる一番の問題です。
酵素の活性が低いからといって、全員が激しい症状を出すわけではありません。症状の程度には個人差が大きく、自覚がない人もいます。
ただ、はっきりした下痢にならなくても、お腹が張る、ガスが増える、なんとなく重いという状態の人はかなりいます。そして本人は「プロテインとはそういうもの」だと思っている。
タンパク質は、摂った量ではなく吸収できた量が結果を左右します。お腹の調子を崩しながら飲み続けているなら、そのプロテインは自分に合っていないというサインです。
WPIという選択肢はあるが
「乳糖が問題ならWPIを選べばいい」という意見はあります。
「WPI」は精製の工程で乳糖を取り除いたタイプで、これは事実として正しい指摘です。
ただ、価格が跳ね上がります。
同じブランドでもWPCの1.5〜2倍程度、1kgあたりで1,000〜2,000円ほど高くなるのが一般的です。
とは言ってもWPIでも高品質のものはいくつかあるので選択肢としては良いです。
それでも私自身の好みとして、同じ価格帯でエッグプロテインを選びます。理由はあとで記載します。
カゼインとソイについて
カゼイン|用途が限定的
カゼインも牛乳由来なので、乳製品という点ではホエイと同じ土俵です。
加えて吸収がゆっくりで、トレーニング後の補給には向きません。
就寝前や間食対策という限定的な使い方であれば機能しますが、メインの1袋として選ぶものではないというのが私の考えです。
ソイ|悪くないが、惜しい
大豆由来のソイは、乳製品を避けたい人にとって有力な選択肢です。
実際に勧めることもあります。
ただ、正直に言うと惜しい点がいくつかあります。
– 味の好みが分かれる:大豆特有の風味が苦手という声は根強い
– 溶けにくい製品がある:ダマになりやすく、飲むたびにストレスになる
– 吸収がゆっくり:トレーニング後の補給としては、やや物足りない
悪い選択肢ではありません。
実際に私も飲んでいる時期がありましたが、味の好みや溶けの悪さから離脱してしまいました。
もちろん少し高価なものを選べば美味しくて溶けやすいものもあります。
「一番」かと言われると、そうではないというのが私の持論です。
エッグプロテインを推す5つの理由
① タンパク質としての品質が最高クラス
卵は昔から「完全栄養食品」と呼ばれてきました。これはタンパク質の質に関しても同じです。
品質の国際指標であるPDCAAS(消化吸収率まで加味したタンパク質の品質スコア)で、卵白プロテインは最高値の1.00を達成しています。
より新しい指標であるDIAASでも、卵白はホエイと同等の高い評価とされています。
つまり、品質面でホエイに劣る要素はありません。
② 乳糖がゼロ
これが最大の理由です。卵白由来なので、そもそも乳糖が入っていません。
日本人の7〜9割が乳糖の分解を苦手とする以上、最初から乳糖が存在しない選択肢を選ぶのが合理的だと私は考えています。
お腹の不調を我慢しながら飲む必要も、WPIに追加コストを払う必要もありません。(価格帯は同じようなものですが)
③ 低脂質・低糖質
多くのプロテインのサプリメントに言えることですが、低脂質、低糖質です。
卵白には脂質がほとんど含まれません。
コレステロールも黄身側にあるため、卵白由来のプロテインではほぼ問題になりません。
余分なカロリーを抑えながらタンパク質だけを補給できるので、減量期には特に相性が良いです。
④ 吸収速度が「ちょうどいい」
エッグプロテインの吸収速度は、ホエイとカゼインの中間にあたります。おおよそ3〜4時間かけて供給されると言われています。
これは弱点ではなく、使いやすさだと考えています。
ホエイは吸収が速い反面、供給が続きません。
カゼインは長く続く反面、トレーニング直後には遅すぎる。
エッグはその中間なので、トレーニング後にも、食間にも、就寝前にも、1つで対応できます。
種類を使い分けるのが面倒な人にとって、これは大きな利点です。
⑤ 味が明確に良くなってきた
かつてのエッグプロテインは「風味に癖がある」というのが定説でした。私自身、昔の製品には飲みにくさを感じていました。
しかし近年は製法が改良され、普通においしい製品が増えています。国産メーカーからチョコレート系のフレーバーなども出ており、以前とは状況が変わりました。
「エッグは不味い」というイメージで敬遠している人は、一度最近の製品を試してみてほしいと思います。
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しかしどこのメーカーかは言えませんがエッグプロテインでも溶けが悪く泡立ってしまう商品も存在はしています。
失敗しないためにも少量から試すことをお勧めいたします。
正直に|エッグプロテインのデメリット
推している立場ですが、弱点も隠さず書いておきます。
① 価格が高い
これが最大のデメリットです。
ホエイのWPCは1kgあたり3,000円台から見つかりますが、エッグプロテインは1kgあたり5,000円以上が中心価格帯です。
毎日飲むものなので、この差は無視できません。
ただ、WPIと比べるなら価格差は似たようなものです。「乳糖が気になるからWPI」を検討している人にとっては、一度試してもらいたいです。
ちなみにコンビニで毎日230円ほどのタンパク質20gのプロテインを買っている人の方がお金がかかっています。
1kg7,000円のエッグプロテインだとしたら1杯210円ですので少しだけ割安です。
② 卵アレルギーの人は使えない
当然ですが、卵アレルギーがある方は絶対に避けてください。乳製品が合わないからといって代替になるわけではありません。
その場合はWPIやソイプロテインを選びましょう。
自分にアレルギーがあるか分からない場合は、医療機関で確認してから使ってください。
③ 風味の好みは依然として分かれる
味は改善されたと書きましたが、それでも「合わない」という声はゼロではありません。
そのため、初めて買うときは大容量を避けてください。
1kg、可能ならお試しサイズから始めるのが安全です。
これはどのプロテインにも言えることですが、エッグは特にそうです。
結局どれを買えばいいか|目的別まとめ
迷っている人・体質に不安がある人 → エッグ
私の第一推奨です。乳糖の心配がなく、品質は最高クラス、吸収速度も汎用的。
価格を許容できるなら、これが最も失敗しにくい選択です。
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卵アレルギーがある人・植物性を選びたい人 → ソイ
乳製品も卵も避けたい場合は、ソイが現実的な選択肢になります。味と溶けやすさは製品差が大きいので、レビューをよく確認してから買ってください。
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コストを最優先する人 → ホエイ(WPC)
正直なところ、価格だけで見ればホエイのWPCに勝るものはありません。
お腹の調子に問題が出ない人であれば、WPCを選ぶ判断は十分に合理的です。
まず安いWPCで試して、お腹の不調を感じたらエッグに切り替える、という順序でも構いません。
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商品を選ぶときに見る3つの数字
種類が決まったら、個別の商品選びです。見るべきは3つだけです。
① タンパク質含有率
1食あたりのタンパク質量 ÷ 1食分の重量で計算します。目安として75%以上あれば十分です。
格安品は含有率が低いことがあり、安く見えてタンパク質あたりでは割高、ということが起こります。
② タンパク質20gあたりの価格
「1kgいくら」ではなく、タンパク質20gを摂るのにいくらかかるかで比較してください。
計算式は、袋の価格 ÷(内容量 × 含有率 ÷ 20)。含有率70%と90%の商品では、同じ1kg価格でも実質コストが2割以上変わります。
めんどくさければ気にしなくていいです。一食あたり20g以上のものがおすすめです。
③ 内容量
繰り返しになりますが、初回は小さいサイズから。味が合わなかったときの損失が全然違います。
気に入ったものがあれば大容量の方が割安になることが多いです。
飲むタイミング|「30分以内」にこだわらなくていい
「トレーニング後30分以内のゴールデンタイムに飲むべき」とよく言われますが、これは現在ではやや誇張された表現だと考えられています。
トレーニング後に体がタンパク質を利用しやすい状態は、従来言われていたよりずっと長く続きます。
数分過ぎたから効果が消える、というものではありません。
それよりも重要なのは、1日を通して必要量を確保できているかです。
エッグプロテインの場合、吸収速度が中間なので、こう考えれば十分です。
– トレーニングした日:運動後に1杯
– 休養日:食事でタンパク質が不足しそうなときに1杯
– 就寝前:長時間の空白が空くなら1杯
(※内臓を休めたいなら飲まない。)
飲むタイミングよりタンパク質の総量が9割重要。
タイミングは、総量が足りている人が次に考えることです。
まとめ|「なんとなくホエイ」を一度疑ってみる
– 日本人の成人の7〜9割は乳糖の分解が苦手とされている
– タンパク質は摂った量ではなく、吸収できた量が結果を決める
– エッグプロテインはPDCAAS 1.00・乳糖ゼロ・低脂質・中間の吸収速度という総合力
– デメリットは価格の高さと卵アレルギー。ここは正直に受け止めるべき
– コスト最優先で、お腹に問題が出ないならWPCでも十分合理的
– タイミングより、1日の総量が9割
ホエイが悪いわけではありません。ただ、選択肢がホエイしかないと思い込んでいる人が多すぎると感じています。
お腹の張りを「そういうもの」として我慢しているなら、一度エッグに変えてみてください。それだけで、体感が変わる人は少なくありません。
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